2024/04/16eラーニングの知識

OJTによる教育とは? やり方や計画すべきこと、よくある失敗の具体例などを解説!

効果的なOJTとは?よくある失敗例3選を紹介

新人に業務を教える代表的な方法がOJTによる教育です。OJTを導入すれば新人がスムーズに実務をこなせるようになります。ただ、OJTがうまくいかないケースも珍しくありません。ツールを活用してOJTの課題を解消することも必要です。今回はOJTの教育について基本的なやり方や計画すべきことをおさらいしつつ、よくある失敗の具体例、やってはいけないこと、教育担当者に向いていない人などを解説します。OJTの教育におすすめのeラーニングプラットフォームも紹介するので、ぜひ導入を検討してみてください。

OJTによる教育とは?


OJT(オージェーティー)とは、on the job trainingの略称であり、若手や後輩といった新人に対して上司や先輩が実務を経験させる職場訓練です。まずは、教える側が主にやるべきことや計画すべきことなどを解説します。

教える側が主にやるべきこと

OJTによる教育で教える側が主にやるべきことは下記の通りです。

・見せる

・説明する

・任せる

・検証する

それぞれのプロセスを解説します。

見せる

教える側は、具体的な業務を実践して見せることから始めます。教わる側があとで説明を聞いたときに内容を理解しやすくなるからです。

一度で覚えなければならないというプレッシャーも和らげられます。

説明する

教える側は、業務の目的や理由、背景、手順、期限などを教えます。教わる側が内容を理解できるように、わからない部分について質問してもらうことが重要です。

説明したことを確実にインプットしてもらうために、メモに記録させるようにしましょう。

任せる

教える側は、業務について説明したあと、実際に業務を任せます。実践させながら、再び説明を付け足したり、不明点について質問に応じたりします。

任せて終わりにするだけでなく、業務を正しく実践できるようになるまで、責任を持ってフォローしましょう。

検証する

教える側は、業務を任せた結果を検証します。業務のやり方について改善できる部分や応用してもらえる部分があれば、教わる側に補足します。

OJTの教育方法を見直したいのであれば、教え方についてアンケートで評価してもらうとよいでしょう。

教える側が主に計画すべきこと

OJTの教育をスムーズに進めるためには計画が必要です。OJTの教育を行う前に計画すべき主な項目と内容の例を表にまとめてみます。

項目内容の例
OJTの教育担当者氏名、年齢、部署、業務内容など
OJTの教育対象者氏名、年齢、部署、役職、対象者との関係など
育成目標対象者に達成してもらいたい具体的な目標、成果、実績など
現状のギャップ現在の能力と習得してほしい能力など
任せる業務能力習得のために必要な業務の項目と内容など
業務スケジュール業務ごとに取り組む期間

OJTの教育でよくある失敗の具体例


OJTについて教える側のやり方を解説しましたが、方法がシンプルで簡単に思えた方もいるかもしれません。しかし、OJTの教育は対象者との関係によって状況が変わり、一筋縄ではいかないケースが多いです。よくある失敗の具体例を学び、対策をイメージしていく必要があります。

続いては、OJTの教育でよくある失敗の具体例をいくつかご紹介します。

具体例1.新人に配慮しすぎてしまう

OJTの教育で新人にストレスを与えないよう、配慮しすぎてしまうケースがあります。

苦手な作業を回避させたり、急ぎの仕事を与えないようにしたりするなどがよい例でしょう。しかし、先輩の配慮を利用して楽をしようとする社員も珍しくありません。

最近では環境刺激を過度に受けやすい特性を盾にする新人も増えているようです。新人の特性を見極めたうえで、行き過ぎた配慮をしないように注意が必要です。

具体例2.曖昧な指示で修正が増える

OJTの教育で実際に完成物を提出してもらうパターンがあります。

曖昧な指示を出してしまうと、提出された内容の修正点が多くなり、お互いにストレスを感じます。

たとえば、文字を読みやすくするためにフォントを大きくするように伝えたとしましょう。指示通りに対応してもらっても、文字が小さく見えるかもしれません。初めからフォントサイズを指定したほうが明らかに効率的です。

完成物を提出してもらうときは、なるべく明確な指示を出すようにしましょう。

具体例3.伝達ミスで期日に遅れる

OJTの教育では、実際に期日のある業務を新人に依頼するケースもあります。

ただ、新人に正しく情報を伝達しないと、期日に遅れてしまう場合も珍しくありません。新人にメールで伝えた期日の曜日が誤っていて、曜日で期日を判断された失敗例があります。たとえば、10日(水:誤)を期日として伝えて、11日(水:正)が期日として認識されるパターンです。

期日に遅れると、教育担当者が予定の変更を余儀なくされたり、取引先に迷惑をかけたりする場合もあります。

期日について少しでも疑問があれば質問をするように促したり、定期的に進捗を報告してもらいながら期日の認識が誤っていないか確認したりしましょう。

OJTの教育担当者がやってはいけないこと


OJTの教育では、教わる側に過度な負担を強いることがあります。OJTの教育担当者がやってはいけないことを解説します。

質問攻め

新人は、将来的に自分の判断で仕事を進められるようにならなければ、同僚や上司に迷惑をかけてしまいます。その点から、OJTでは考える力を養わせるために、質問をすることも大切です。

しかし、やみくもに質問攻めをすると、教わる側がストレスを感じやすくなります。結論が出ない質問をされてしまえば、業務を進められず困ってしまうでしょう。

教育担当者になったときは質問攻めをしていないか、指導方法を適宜振り返るようにしてください。

感情的になる

OJTの教育では、指導がうまくいかないと感情的になる方もいます。感情的になると、相手を傷つける言葉を発しやすくなります。

具体的な言葉の例は下記の通りです。

「前回も教えたと思いますが…」

「なぜ、理解できないのでしょうか?」

「仕事が向いていないかもしれませんね。」

最悪のケースでは、厳しい言葉を浴びせられた新人が組織を離れる事態に発展したり、教育担当者がパワハラで訴えられたりする恐れもあります。OJTの教育担当者は感情的にならないことを肝に銘じておきましょう。

OJTの教育で教える側に向いてない人


OJTは教える側に向いてない人に任せると教育に失敗する恐れがあります。教える側に向いていない人の特徴を解説するので、担当者を選定する際の基準としてみてください。

教わる側と年齢が離れすぎている

教わる側と年齢が離れすぎている人は、OJTの教育担当者に向いていない恐れがあります。価値観の異なる指導を受け入れてもらえないかもしれないからです。

たとえば、「〇回までしか教えない」というように、教わる側に威圧的な態度をとるベテランもいます。教わる側が指導に耐えられないケースも珍しくありません。

なるべく教わる側と年齢が近いメンバーを教育担当者に選ぶとよいでしょう。

忙しくて教育に専念できない

組織の中核となるメンバーは忙しいケースがほとんどです。忙しい方は教育に専念しづらく、教える側に向いていない場合があります。

たとえば、実務を任せた新人メンバーから質問があったとき、時間がないとその場ですぐに対応できません。不明点が解消されずに、OJTによる教育効果が薄れてしまいます。

なるべく余裕を持って指導できるメンバーに教育担当をお願いしましょう。

ITリテラシーが低い

ITリテラシーが低い人はOJTの教育担当者に適していない恐れがあります。

最近は、在宅ワークも主流になってきており、Web会議ツールやチャットツールなどを通してOJTをする場面も多くなってきました。

各種ITツールを使いこなせる社員であれば、教え方がうまかったとしてもスムーズにOJTを実施できません。

教育担当者を選出するときはITリテラシーに問題がないか見落とさないようにしましょう。

OJTの教育におすすめの手法


OJTの教育におすすめの手法として挙げられるのがeラーニングプラットフォームの活用です。

eラーニングプラットフォームとは、Webからアクセスできるオンライン学習システムです。

職場の実務を解説したコンテンツを新人メンバーに視聴してもらえるので、OJTの「説明する」という過程に役立ちます。eラーニングであればOJTの教育内容を統一できるため、指導者による教育効果のばらつきも発生しません。忙しい方やITリテラシーが低い方に教育担当を任せずに済むメリットもあります。

テストやレポート、アンケートなどを実施できるのも便利です。教育効果を確かめたり、教育内容を改善したりすることもできるため、OJTの「検証する」というプロセスでも活躍するでしょう。

参考におすすめのeラーニングプラットフォームの「Moodle(ムードル)」「IO Moodle(イオムードル)」をご紹介します。

「Moodle(ムードル)」

「Moodle(ムードル)」は世界で4.0億人が利用しているeラーニングシステムです。

映像配信をはじめ、受講管理や成績管理、アンケート配信、テスト実施、チャットなど、OJTの教育に役立つ機能を幅広く搭載しています。

160言語に対応しているので、海外拠点のメンバーにOJTの教育を実施したい場合にも最適です。

レポート機能を使えば、課題の出題やレポートの提出、評価も一括で対応できます。OJTの教育効果を高めるのに役立つでしょう。

「IO Moodle(イオムードル)」

イオマガジンがカスタマイズして提供する「IO Moodle(イオムードル)では、さらにOJTの教育に適した機能を利用できます。

たとえば、倍速視聴機能は1.2倍速・1.5倍速・2.0倍速のスピードでコンテンツを視聴可能です。OJTの教育を効率化できるので、新人が実務に取り組む時間を確保しやすくなるでしょう。

最後まで見ないと視聴完了にならない機能を搭載すれば、OJTの教育を漏れなくメンバーに実施できるのも安心です。

OJT教育に関するよくあるQ&A


ここまでの説明でOJTの教育について理解を深められたのではないでしょうか。ただ、OJTの教育について細かい疑問が残っている方もいますよね。引き続き、OJTの教育に関するよくある疑問についてQ&A形式で回答します。

Q1.OJTの教育はどれくらいの期間を目安にすればよい?

A1.一般的に最低3か月が目安だといわれています。

OJTの期間が短すぎると、新人が業務に必要な知識やスキルを習得しきれない恐れがあります。その後の実務で失敗して自信を失えば、早期離職にもつながりかねません。

特に業務の難易度が高い場合は、OJTの教育期間を短くしすぎないように注意しましょう。

Q2.OJTの教育担当者は入社何年目が適している?

A2.入社3年~5年目の中堅メンバーが適しています。

一般的に中堅メンバーは、自分だけで業務を遂行できる能力を持っており、OJTの教育でも適切に指導できる可能性が高いです。新人との年齢も近く、指導方針を受け入れてもらいやすいでしょう。

中堅メンバーにOJTを任せれば本人のリーダーシップも伸ばせます。昇格させたい中堅メンバーがいれば、積極的に教育担当者の候補にしてみましょう。

OJTの教育環境に課題があればイオマガジンに相談!


OJTは、教育担当者が新人に実務を経験させる職場訓練です。

主に「見せる」「説明する」「任せる」「検証する」のプロセスで実施します。

OJTの教育では、質問攻めにしたり、感情的に指導したりすると、教わる側に負担を与えてしまいます。年齢が離れすぎている方や、ほかの業務で忙しい方は、教える側に向いていない可能性があり、慎重な人選が必要です。

とはいえ、組織によってはOJTに適した教育担当者が見つからないこともあるでしょう。見つかったとしても、教育担当者の負担が増えて業務に支障をきたす恐れもあります。

今回ご紹介した「Moodle(ムードル)」「IO Moodle(イオムードル)」のようなeラーニングプラットフォームを活用すれば、OJTによる教育を素早くスタートできるだけでなく、教育担当者の負担も減らせます。

OJTの教育環境に課題を抱える方は、ぜひイオマガジンまでご相談ください。

価格以上の使いやすさを追求したeラーニングシステム IO Moodle イオムードル

■「Moodle(ムードル)」とは?

eラーニングプラットフォーム「Moodle(ムードル)」は、現在、世界で4.0億人が利用しているeラーニングシステムです。レスポンシブデザイン採用のため、PCやタブレット、スマホなど、デバイスを選ばずに使えるマルチプラットフォーム型になっています。無償で配布されるアプリ(iPhone、アンドロイド)をご利用いただければ、通信環境がないところでも学習可能です。
配信コンテンツは、テキスト・PDF・動画・HTML5・SCORMなどにも対応。テストも、○×式・4択式・記述式・穴埋め式など、多彩な形式に対応しています。
大学や病院、大企業を中心に日本での導入実績も多く、使いやすいと評判のオンライン学習システムです。

■「Moodle(ムードル)日本語マニュアル(対象バージョン:4.1)」の無料提供中!

「Moodle(ムードル)」には正式な日本語マニュアルが存在しません。そのため、「この機能はどのように使うの?」というちょっとした疑問を解決するのも大変です。そこで、イオマガジンでは日本語のオリジナルマニュアルを作成しました。基本的な機能から応用編の便利機能まで、画像付きでわかりやすく解説しているので、この一冊があれば、スムーズに「Moodle(ムードル)」を使いこなすことが可能です。
※尚、当マニュアルは普段お使いのgmailをお知らせいただき、オンライン版でご利用いただく形です。お申込み時にご入力いただいたメールアドレスを利用し共有いたしますので、ご留意ください。

■イオマガジンとは?

イオマガジンは、スタンダード市場上場の「城南進学研究社」のグループ会社であり、また「Moodle(ムードル)」の正式パートナーです。日本の大学や病院、企業さまに対し、「Moodle(ムードル)」の構築・運用・カスタムなどをサポートしています。「何度でもチャレンジできるセカイを」をモットーにしながら、人生100年時代の大人の学び(リカレント教育)をサポートしています。

▼Moodleに関するお問い合わせはこちらから

■本リリースに関するお問合せ■
株式会社イオマガジン:沖田、成家

hp: https://www.io-maga.com
e-mail: sales@io-maga.com
TEL: 03-6384-5740