2023/12/25eラーニングの知識

eラーニングは意味がない?原因と解決方法と学習管理システム(LMS)を解説

「eラーニングは意味がない?」という疑問をお持ちの方のために、eラーニングと学習管理システム(LMS)についてと、eラーニングのデメリットからメリットまでを、幅広く解説します。世界中で利用されているMoodle(ムードル)についても紹介しています。ぜひ参考にしてください。

eラーニングの基礎知識


まずは、eラーニングと学習管理システム(LMS)について「全くわからない!」という方のために簡潔に分かりやすく解説します。なお、この章では、代表的な学習管理システム(LMS)として、Moodle(ムードル)についても説明します。

eラーニングとは

eラーニングとは、主にインターネットを使用する情報技術による学習のことです。英語ではe-learningまたはelectronic learningと書き、電子学習という意味になります。

1950年代に世界で研究・開発が行われ、1990年代頃からCD-ROM によるeラーニングが普及し始めました。2020年から2021年のコロナ禍では急速に需要が増し、その後も学校法人、行政組織、医療機関、企業、個人などに様々な用途で活用されています。

eラーニングを実施しようとする提供者は、学習目的を明確にし、パソコンなどのデバイスと教材などを準備すると同時に「学習管理システム(LMS)」を導入する必要があります。

「学習管理システム(LMS)」とはどのようなものでしょうか。次の章で説明します。

学習管理システム(LMS)とは

eラーニングを実施するために必要な学習管理システムとは、直訳するとLearning Management Systemで、略してLMSとも言われます。

「学習管理システム(LMS)」とは、eラーニングサービスを起動するための基盤となる管理システムのことです。受講者、教材、講座、成績、進捗状況などを統合して管理できます。

それでは、「学習管理システム(LMS)」は、どのようなことができるのでしょうか。下記の章では、多くのユーザーに利用されている「Moodle(ムードル)」を例に、「学習管理システム(LMS)」について具体的にご紹介します。

Moodle(ムードル)とは

「Moodle(ムードル)」とは、eラーニングを実施するための代表的な「学習管理システム(LMS)」です。160言語に対応でき、240カ国以上で採用され、3億人以上が利用しているeラーニングプラットフォームです。教育レベルが非常に高いことで有名なオーストラリアで開発され、世界中で人気がある「学習管理システム(LMS)」ですが、日本の大学でもシェア率No1※とされています。

※2019年の大学ICT推進協議会「高等教育機関における ICT の利活用に関する調査研究」による調査結果です。

「学習管理システム(LMS)」を代表する「Moodle(ムードル)」では、主に下記のようなことを管理できます。

・受講者の登録、削除、グループ分け

・受講するプログラムの登録、更新、削除

・教材の作成、公開スケジュール設定

・教材、学習コースの選択、分岐

・受講者の学習進捗や理解度、履歴

・スライド表示、マルチデバイス対応

・動画配信、コンテンツ配信、資料配布

・アンケートおよびフィードバック

・掲示板、チャット機能

・テスト、課題の提出と成績表の管理

・指導管理(出題、採点、評価など)

・質問の収集、回答、送付機能

Moodle(ムードル)は、いつでも、どこでも、どのデバイスでもアクセスできるeラーニングプラットフォームです。世界中で「一度利用すると手放せなくなる」と高い評判を得ていますが、デメリットは、Moodle(ムードル)本部に認定された正式パートナーを介して利用しなければ、難しさと分かりにくさが否めません。そこで、Moodle(ムードル)はユーザーをサポートするべく各国にパートナーを認定しています。

イオマガジンは、2016年5月からMoodle(ムードル)の正式パートナーに認定され続け(※)、サーバー構築、設定、運用、カスタマイズ開発までを行っています。イオマガジンが独自にカスタマイズした「IO Moodle(イオムードル)」なら、簡単に導入および操作が可能になるのはもちろん、ご要望に応じたカスタマイズ運用も可能です。

※参考:Moodle(ムードル)ホームページ. 「 Certified Partners(認定パートナー)株式会社イオマガジン」

https://moodle.com/partners/iomagazine/

eラーニングは意味がないと言われる原因(デメリット)


eラーニングの提供者と受講者(学生や社員など)の中には、「eラーニングは意味がない」という声があるようです。何事においても、数(ここでは受講者数)が増えれば増えるほど、否定的な声をゼロにはできないのが世の条理ですが、常に否定的な意見にも目を向け、その解決策を知っておくことは、より良い教育および学習のために役立ちます。そこで、この章では、eラーニングは意味がないと言われる主な原因(デメリット)と、その解決策について、ご紹介します。

動画を最後まで見てもらえているか不明瞭

ほとんどのeラーニングでは、動画で視聴する学習方法が行われています。パソコンのみならずタブレット、スマートフォンなどでも、いつでもどこでも視聴できる点が好評ですが、提供者の中には「動画を最後まで見てもらえているか不明瞭」という意見があります。

【解決策】

1. 飛ばし見や流し見などの不正受講を防ぐ機能のあるLMSを導入しましょう。

IO Moodle(イオムードル)の導入がおすすめです。なぜなら、IO Moodle(イオムードル)では、最後まで視聴しなければ「完了」できない仕組みになっているので、飛ばし見を防止できます。詳しくは以下の記事で解説しています。さらにIO Moodle(イオムードル)では、受講生の好みに合わせた倍速機能(1.2倍、1.5倍、2.0倍)は搭載されていますが、早送りやスキップ防止のためにシークバー操作はできない設計です。流し見を防ぐ効果があります。

参考記事:eラーニングの失敗あるあるVol.1「動画講義、本当に最後まで視聴してくれているのかな?」

https://www.io-maga.com/2023/08/column20230808/

2. 魅力的な内容のショートコンテンツを配信しましょう。

多くの人の集中力は、15分程度で一度低下すると言われているため、長くても15分以内のコンテンツにすることをおすすめします。飛ばし見防止に効果的です。長い動画は、特に若い年齢層からは「eラーニングはめんどくさい」という声が聞かれます。短い動画を作成する対策の他には、講師の話し方にも改善の余地はあるかもしれません。明るく抑揚をつけ、一文を短くするとよいでしょう。

受講者の理解度がわからない

eラーニングの提供者の多くは、受講した学生や社員がeラーニングを通して内容を理解したか否かを気にかけているようです。なぜなら、eラーニングでは、上記の章のように、飛ばし見や流し見を防止できたとしても、単に動画を流しているだけで見ていない可能性も起こり得ます。

【解決策】

受講者の理解度を把握するためには、定期的に小テストを行うようにするのが、ベストな方法です。さらに充実したeラーニングを構築するためには、フィードバック(アンケート)機能も利用できます。IO Moodle(イオムードル)では、どちらの機能も活用可能です。

テストでカンニングができてしまう

前章では、受講者がeラーニングの内容を理解したか否かを確認するためには、テストの実施がベストな方法であると説明しましたが、そうなるとカンニングが懸念されます。eラーニングでのカンニングを防ぐには、どのような方法があるのでしょうか。

【解決策】

Moodle(ムードル)の小テスト機能は、カンニングを予防できます。いくつものテスト問題を登録・集積しておき、ランダムに出題することができるので、受講生の間で回答を伝え合うことは不可能になります。さらに、選択問題の選択肢をシャッフルすることも可能なため、受講者は並び順を覚えておくという不正も行うことができません。

参考記事:eラーニングの失敗あるあるVol.6「カンニング!?不正?!テストで答えが出回っちゃう問題」

https://www.io-maga.com/2023/09/column20230920/

eラーニング導入によるメリット


eラーニングのデメリットのみならず、eラーニングのメリットを生かしきれていない場合も、「eラーニングは意味がない」と言われてしまう原因の一つになりかねません。eラーニングならではの特長を最大限に活用するためには、メリットも確認しておきましょう。

【提供者にとってのメリット3選】

・手間と時間を大幅に低減できる

eラーニングでは、受講者が好きな時間に学習することができるので、対面式の教育方法や、集合型の研修などで生じるスケジュール調整の手間と時間を大幅に低減できます。

・コストダウンできる

eラーニングは大人数に対応できるにもかかわらず、ペーパー代、場所代、宿泊費、人件費、移動費などのコストが殆どかかりません。教材に関しては、作成時に手間とコストがかかりますが、その後、更新時以外は繰り返し活用でき、費用対効果が非常によいと言えます。

・均一的な教育ができる

OJT(On the Job Training)による直接指導などでは、講師によって教える内容や質に差が出てしまいがちですが、eラーニングでは大勢に向けて均一的な教育をすることが可能です。

【受講者にとってのメリット3選】

・いつでもどこでも好きな時に学習できる

決められた時間や場所に合わせる必要がないため、受講者の都合で自由に学習できるのが、特に忙しい現代人に評判が良い点です。さらに、遠方に住んでいても受講可能で、移動の手間、時間、コストなどが削減できます。

・自分のペースで何度でも復習ができる

理解や習得には、人それぞれのペースがありますが、集合研修などでは、どうしても平均的な速度や理解度をベースに進行されてしまいます。その点、eラーニングでは、受講者が納得するまで何度でも視聴を繰り返すことが可能です。逆に、一般的な説明速度では遅く感じてしまう受講者は、IO Moodle(イオムードル)のように、倍速機能が付いたeラーニングであれば、効率的に学ぶことができます。

・マイクロラーニングを取り入れることも可能

最近、一部の人びとに「マイクロラーニング」という学習スタイルが流行っています。正確な定義はありませんが、約5~10分の短時間に集中して勉強する手法です。隙間時間に学ぶことができるため、忙しい人や集中力が短い人には合っています。eラーニングでは、自分なりに途中までで終了することが自由です。IO Moodle(イオムードル)の場合は、再生位置を途中で保存できるので、翌日以降、途中で終了した場面からスムーズに学習を再開できます。

eラーニングの効果的な使い方


ここまでeラーニングについて、学習管理システム(LMS)のデメリットやメリットなどをご紹介してきましたが、最後にeラーニングの効果的な使い方をまとめておきます。

信頼できるeラーニングを導入し最適な環境を整備する

大変便利なeラーニングですが、提供者と受講者の双方ともに、パソコン、タブレット、スマートフォンなどのデバイスによって、滞りなくインターネットにつながる必要があります。

様々な関係性の中でeラーニングの機会はありますが、もし企業などの提供者が、雇用している受講者にeラーニングを指示する場合、インターネット設備環境を整えるための費用は会社負担となり、さらに業務時間内に行うことが原則です。

また、導入する際は、IO Moodle(イオムードル)のように、マルチデバイスで視聴でき、セキュリティ面で安全性の高いeラーニングおよび学習管理システム(LMS)を選びましょう。

導入支援サービスを利用する

「学習管理システム(LMS)」の導入支援サービスを利用すると、eラーニング導入時の面倒な作業を大幅に削減することが可能です。詳細は下記の記事をご覧ください。

※参考:「eラーニングシステム導入時の作業が面倒」という方向けに導入支援プランをご用意しました!テスト登録、コース登録はご相談ください

https://www.io-maga.com/2023/10/news20231005/

複数の学習方法を組み合わせるブレンディッドラーニングが大切

eラーニングだけで事足りることもありますが、多くの場合において複数の学習方法を組み合わせるブレンディッドラーニング(Blended Learning)が望ましいとされています。例えばeラーニングでは頭で覚える知識を習得し、集合研修や、OJT(On the Job Training)、ロールプレイングなどでは身体を使う業務のスキルを身につけると言ったように、それぞれの学習方法によるメリットを取り入れる手法です。実践から、eラーニングとは別の機能を働かせることができるので、それぞれが大切な学習となります。

しかし、OJTやロールプレイングにおいては、トレーナーや講師によって、研修の内容と質に差が生じやすい点には、注意が必要です。トレーナーや講師が、技術力や伝達力など何らかの面において、質が悪い場合、受講者は学習が上手くいかないどころか、多大なストレスを感じます。延いては退学もしくは退社にもつながりかねません。対策としては、トレーナーにも、定期的に研修内容のeラーニングを行うことが有効です。トレーナーの人間性や技術面などに対して、複数の第三者からチェックする体制を整えておく必要もあるでしょう。

様々な点において問題がない場合、複数の学習方法を組み合わせるブレンディッドラーニングは、人材育成に効果的に作用します。

インストラクショナルデザインによる教材作り

近年、eラーニングの需要の増加に伴い、インストラクショナルデザインの重要性が増しています。インストラクショナルデザイン(Instructional Design)とは、効果的・効率的・魅力的な学習を提供する方法論のことで、IDとも呼ばれます。インストラクショナルデザインに基づく教材作りは、受講者が目標達成のための実力を短期間で向上させるのに役立つと言われています。インストラクショナルデザインには、分析、設計、開発、実施、評価の5つのプロセスを設定し、必要に応じて改善していくADDIEモデルと呼ばれる理論をはじめ、いくつかの理論がありますが、いずれにしても明確なゴール設定が重要です。受講者の行動を目標とし、評価の条件や合格基準を示すことが必要とされています。

受講者の自己学習能力(自主性)を育むためにサポートできるよう心がけながら、eラーニング教材を作成することが望ましいです。

デメリットを解消するeラーニング「IO Moodle(イオムードル)」の紹介


eラーニングの学習管理システム(LMS)として、世界的に有名なMoodle(ムードル)の正式パートナーに認定されているイオマガジンの「IO Moodle(イオムードル)」なら、インストラクショナルデザインによる動画配信が可能です。受講者がしっかりと学べるようにサポートをする機能を搭載しています。また、全コースの学習進捗一覧を一括表示および様々な角度から分析をすることができ、効果的なより良い教育のための学習管理が可能です。さらに、セキュリティ万全の決済機能により、商用利用も実現できます。

「IO Moodle(イオムードル)」は無料体験版をご用意しています。もっと詳しく知りたいという方は、お気軽に資料ダウンロード、もしくはイオマガジンまでお問い合わせください。

価格以上の使いやすさを追求したeラーニングシステム IO Moodle イオムードル

■「Moodle(ムードル)」とは?

eラーニングプラットフォーム「Moodle(ムードル)」は、現在、世界で4.0億人が利用しているeラーニングシステムです。レスポンシブデザイン採用のため、PCやタブレット、スマホなど、デバイスを選ばずに使えるマルチプラットフォーム型になっています。無償で配布されるアプリ(iPhone、アンドロイド)をご利用いただければ、通信環境がないところでも学習可能です。
配信コンテンツは、テキスト・PDF・動画・HTML5・SCORMなどにも対応。テストも、○×式・4択式・記述式・穴埋め式など、多彩な形式に対応しています。
大学や病院、大企業を中心に日本での導入実績も多く、使いやすいと評判のオンライン学習システムです。

■「Moodle(ムードル)日本語マニュアル(対象バージョン:4.1)」の無料提供中!

「Moodle(ムードル)」には正式な日本語マニュアルが存在しません。そのため、「この機能はどのように使うの?」というちょっとした疑問を解決するのも大変です。そこで、イオマガジンでは日本語のオリジナルマニュアルを作成しました。基本的な機能から応用編の便利機能まで、画像付きでわかりやすく解説しているので、この一冊があれば、スムーズに「Moodle(ムードル)」を使いこなすことが可能です。
※尚、当マニュアルは普段お使いのgmailをお知らせいただき、オンライン版でご利用いただく形です。お申込み時にご入力いただいたメールアドレスを利用し共有いたしますので、ご留意ください。

■イオマガジンとは?

イオマガジンは、スタンダード市場上場の「城南進学研究社」のグループ会社であり、また「Moodle(ムードル)」の正式パートナーです。日本の大学や病院、企業さまに対し、「Moodle(ムードル)」の構築・運用・カスタムなどをサポートしています。「何度でもチャレンジできるセカイを」をモットーにしながら、人生100年時代の大人の学び(リカレント教育)をサポートしています。

▼Moodleに関するお問い合わせはこちらから

■本リリースに関するお問合せ■
株式会社イオマガジン:沖田、成家

hp: https://www.io-maga.com
e-mail: sales@io-maga.com
TEL: 03-6384-5740