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2024/03/05eラーニングの知識
DX時代のリスキリングでは何を学ぶ? 社員に習得させるスキルや事例、助成金などを紹介!
社会全体で政府を主導に企業のDX推進が展開されています。DX推進とともに聞くようになった言葉が「リスキリング」ではないでしょうか。リスキリング体制の整備が遅れると、利益低下により企業の存続が脅かされる恐れもあります。あらためてDXとリスキリングの関係を深く理解して対策を講じることが重要です。今回は、リスキリングの意味をおさらいしつつ、DX時代に求められる理由や、社員に習得させるべきスキルなどを解説します。リスキリング体制を整えるのに役立つ助成金も紹介しているので、必要に応じて利用を検討してみてください。
リスキリングとは? DX時代に求められる理由
まずは、リスキリングとDXの意味をおさらいしつつ、DX時代にリスキリングが求められる理由を解説します。
リスキリングの意味
リスキリングとは、新しい職業に就くために新しいスキルを習得する取り組みをさします。
2015年~2016年くらいに欧米で広まり始めた概念です。技術的失業が背景となって注目されるようになったといわれています。
スキルアップ(アップスキリング:Upskilling)は、現在の職務における高度なスキルを習得するという意味です。
スキルアップが土台をさらに高くするようにスキルを習得するのに対して、リスキリングは土台から別の土台にステップを踏んで移動するように新しいスキルを習得します。
リスキリングについては下記の記事でも詳しく解説しています。類似ワードのリカレント教育との違いがわかるので、ぜひこちらもご覧ください。
リカレント教育とリスキリングの違いは? メリット・デメリット、経済産業省・文部科学省の関連事業を解説
DXの意味
DXとは、Digital Transformationの略であり、企業がビッグデータやAI、IoTといった最新のデジタル技術を活用して業務プロセスや製品、サービス、ビジネスモデル、企業文化、風土の変革を目指し、競争上の優位性を確立する総合的な取り組みをさします。
たとえば、運送事業で紙媒体で管理していた配車プロセスをクラウド運用に切り替えたり、飲食店がAIによる来客数予測ツールを導入したりするなどの取り組みが例として挙げられます。
DXによって業務を効率化することで会社としての売上を高められる可能性があります。これまでにない革新的な商品・サービスを生み出し、市場をけん引する会社に生まれ変わることもできるでしょう。
参照:デジタルガバナンス・コード 実践の手引き(経済産業省)
DX時代にリスキリングが重要な理由
DX時代にリスキリングが重要な理由として、最新技術による既存ビジネスの消滅が挙げられます。最近では、AIによって存続が危ぶまれるビジネスがたくさん出てきました。
たとえば、最近ではAIチャットボットの発展が目覚ましくなっています。チャットボットとは、あたかも会話をするように質問に回答してくれるツールです。AIチャットボットは質問者とのやり取りを学習し、回答精度を高めていきます。
AIチャットボットが発達すれば、将来的にコールセンター業務といった労働集約型ビジネスもなくなるリスクが高いです。企業としては、消滅するビジネスに見切りをつけ、新たな事業を収益源にしなければ、組織の存続が危ぶまれます。
従業員にリスキリングを行う環境を整備することは極めて重要になるでしょう。
DX時代に向けてリスキリングで何を学ぶ?
DX時代に向けてリスキリングで何を学ぶべきか、イメージが湧かない社員も多いはずです。教育担当者が必要なスキルを理解し、社員に啓蒙していかなければなりません。
ここではDX時代に向けてリスキリングで学ぶべきことを解説します。
プログラミング
プログラミングは、テキストエディタにコードを入力してデータ処理をする作業です。
プログラミングをすれば、手作業によるデータ処理を自動化して、社内の業務を効率化できます。
たとえば、VBAというプログラミング言語を習得すれば、Excelファイル内のボタン操作だけで、指定したルールに基づき集計やグラフ化の作業を一瞬で実行させることが可能です。
社内にプログラミングスキルを持つ人材を増やしていけば、自然に会社の業務が効率化されてDXも進んでいくでしょう。
AI
AIとは、Artificial Intelligenceの略称であり、人工知能を意味する言葉です。
AIは人間の知覚や知性を人工的に再現した存在であり、システムに組み込むことであたかも人間が判断しているような処理を実現できます。
たとえば、工場の不良品チェックにAIを組み込めば、画像認識で不良品を判別してもらえます。人間の目視作業を自動化できるので、業務を効率化できるでしょう。
AIを学んで既存ビジネスに組み合わせれば、企業の可能性が広がります。DX時代にAIのリスキリングは不可欠です。
リスキリングで習得させるべきDX以外に関する基礎スキル
DXに関係なくリスキリングで習得したほうがよい一般的なスキルもあります。引き続き、社員に習得させたほうがよいDX以外に関する基礎スキルを解説します。
文章スキル
近年、SNSが普及したことでフォロワーという概念が知られるようになりました。フォロワーを増やせば、情報をより多くの人々に届けられるため、ビジネスを優位に進められるようになります。
SNSでは情報発信が活動のベースとなっており、フォロワーを増やすには文章スキルが不可欠です。専門知識があっても、わかりやすく伝えたり、人に共感させたりする力がなければ、理解者・賛同者は増えません。
会社の発信力を強めるためにも、社員に文章の書き方に関する講座を受講させたり、会社のホームページでブログ更新を担当させたりするなどして、文章力を訓練しましょう。
語学スキル
近年、新型コロナウイルスの水際対策が緩和されただけでなく、円安傾向が続いていることも追い風となり、訪日外国人客が増加しています。
ホテルやツアー、百貨店、デパートなどの観光ビジネスでは、語学スキルに長けた人材の育成が急務だといえるでしょう。
また、近年になって特定技能制度に基づく外国人労働者の受け入れも進んでいます。日本で働く外国人が増えていけば、住居の確保や日本語の教育、通信機器の手続きなど、外国人向けのサービスに需要が高まるかもしれません。
さまざまなビジネスで外国人と関わる可能性を想定して、業務のグローバル化に対応できるようにすることが重要です。社員が語学スキルをリスキリングできるよう、早いうちから学習環境を整備しておいたほうがよいでしょう。
リスキリングで社員に取得させたいDXに関する資格
顧客とともにビジネスを進める以上、顧客に信頼されるDX人材の育成も重要です。DX人材であることを証明するには資格も必要になります。ここでは、リスキリングで社員に取得させたいDXに関する資格をご紹介します。
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は、情報処理の促進に関する法律に基づき、情報処理技術者としての知識・技能が一定水準に達していることを認定する経済産業省の国家試験です。
基本情報技術者試験やデータベーススペシャリスト試験、ネットワークスペシャリスト試験など、さまざまなIT分野の専門スキルを証明するのに役立ちます。
2023年12月には、DX推進を担う人材に必要な専門スキルを評価できるよう、情報処理技術者試験の出題範囲が改訂されました。
社内で取得を促進すれば、新たなビジネスに対応できるDX人材を増やしていけるでしょう。
プレス発表 情報処理技術者試験等の出題範囲とシラバスを改訂(情報処理推進機構)
デジタルトランスフォーメーション検定
デジタルトランスフォーメーション検定は、DX人材になるために必要なDXの基礎を習得できる資格試験です。一般財団法人全日本情報学習振興協会が主催しています。
各業務のリーダーや管理職、エンジニア、プログラマー、IT関連業務担当者など、幅広いビジネスマンが対象です。
DXの基礎としてAIやIoT、クラウド、デジタルマーケティング、情報セキュリティなどの知識を学べます。そのほか、業種別のDXビジネスの現状やDX関連の制度・政策などまで知ることができます。
DXに関する知識を網羅的に習得したい場合に役立つでしょう。
参照:デジタルトランスフォーメーション検定(全日本情報学習振興協会)
DX時代のリスキリング事例
DX推進に向けて大手企業を筆頭にさまざまな企業が従業員のリスキリングに取り組んでいます。企業として行う取り組みを検討しやすいように、DX時代のリスキリング事例をいくつかご紹介します。
JR東海
JR東海は、デジタル人材の育成に向けたリスキリングに着手し始めています。2024年度以降、全社員に基礎的なデジタル教育を実施するだけでなく、データサイエンティストの育成に向けて人工知能を使ったデータ分析の講座を開催するようです。
データサイエンティストは、データを収集・解析する仕組みの設計・実装・運用を担当する職種です。
業務変革や新規ビジネスの実現に欠かせず、データ分析講座によるリスキリングが必要になったのでしょう。
参照:JR東海、全社員にデジタル教育 24年度以降に(日本経済新聞)
ベネッセ
ベネッセではDX組織の充足に向けて、リスキリングを個人の努力に委ねるのではなく、組織全体で取り組んでいます。
同社提携の学習プラットフォーム「Udemy」を含む学習体系の整備を進めたり、職種によっては社内インターン型の研修も実施したりしています。集中できる学習時間を確保できるようリスキル休暇制度も開始します。
そのほか、「DXチャレンジ」と銘打って、未経験でも公募に応募して職務につける機会を用意しているのも特徴です。
社員が自分なりの目標を持ってスキルの習得に取り組める環境になっています。
参照:組織全体のDX組織の充足に向けて育成・採用の仕組みを構築。社員自身の意欲向上と挑戦を促す(ベネッセ)
DXに関するリスキリングの助成金
DXに関するリスキリングを主導したいけれど、教育コストの負担から研修を実施しづらいケースもあるでしょう。
そのような場合は、DXに関するリスキリングの助成金も検討してみましょう。
たとえば、東京しごと財団は雇用環境整備事業としてDXリスキリング助成金という制度を展開しています。
DXリスキリング助成金では、都内中小企業等が従業員に民間の教育機関等が提供するDXに関する職業訓練を実施するのに必要な経費を助成します。
助成額は助成対象経費の3分の2であり、上限額は1社1年度あたり64万円です。
自社内に外部講師を招いて実施する訓練や、民間の教育機関等が提供するeラーニング等により実施する訓練などが対象です。同時かつ双方向で実施されるオンライン会議システムを活用した訓練も対象に含まれます。
令和6年8月31日まで交付申請を受け付けています(2024年2月時点)。
助成金の申請には期限が定められることが多いです。募集終了となった場合は、別の助成金が開始されるのを待つか探してみましょう。
DX人材の育成におすすめのリスキリングプラットフォーム
DX人材の育成におすすめのリスキリングプラットフォームが「IO Moodle(イオムードル)」です。
「IO Moodle(イオムードル)」は、世界で3億人以上が利用している信頼度の高いeラーニングプラットフォーム「Moodle(ムードル)」をより使いやすくカスタマイズした、イオマガジンオリジナルのeラーニングプラットフォームです。映像配信やテスト実施、受講・成績管理など、リスキリング体制に必要な機能が集約されています。
電子黒板を用いた授業動画教材、アニメーション教材などのオーダーメイド制作にも対応しており、リスキリング用の教材もスムーズに準備しやすいです。
リスキリング環境の整備に向けて何をすべきか迷っている方は、ひとまず「IO Moodle(イオムードル)」を検討してみてはいかがでしょう。
DX時代のリスキリング環境を整えたいならイオマガジンに相談!
リスキリングは、新しい職業に就くために新しいスキルを習得する取り組みです。DX時代は最新技術によって既存ビジネスの消滅が危惧され、社内でリスキリングを進めて新事業への乗り換えに備えなければなりません。
特にIT技術の根幹であるプログラミングや業務を自動化するAIの知識は、DXを推進するためにも不可欠です。
「IO Moodle(イオムードル)」のようなeラーニングシステムを活用して、従業員がリスキリングできる体制を整備しましょう。
イオマガジンは、「Moodle(ムードル)」の正式パートナーとして導入から運用までをサポートしています。「Moodle(ムードル)」または「IO Moodle(イオムードル)」でリスキリング体制を整備したい方は、ぜひイオマガジンまでご相談ください。
■「Moodle(ムードル)」とは?
https://www.io-maga.com/service/
eラーニングプラットフォーム「Moodle(ムードル)」は、現在、世界で4.0億人が利用しているeラーニングシステムです。レスポンシブデザイン採用のため、PCやタブレット、スマホなど、デバイスを選ばずに使えるマルチプラットフォーム型になっています。無償で配布されるアプリ(iPhone、アンドロイド)をご利用いただければ、通信環境がないところでも学習可能です。
配信コンテンツは、テキスト・PDF・動画・HTML5・SCORMなどにも対応。テストも、○×式・4択式・記述式・穴埋め式など、多彩な形式に対応しています。
大学や病院、大企業を中心に日本での導入実績も多く、使いやすいと評判のオンライン学習システムです。
■「Moodle(ムードル)日本語マニュアル(対象バージョン:4.1)」の無料提供中!
https://www.io-maga.com/administrator_manual_application/
「Moodle(ムードル)」には正式な日本語マニュアルが存在しません。そのため、「この機能はどのように使うの?」というちょっとした疑問を解決するのも大変です。そこで、イオマガジンでは日本語のオリジナルマニュアルを作成しました。基本的な機能から応用編の便利機能まで、画像付きでわかりやすく解説しているので、この一冊があれば、スムーズに「Moodle(ムードル)」を使いこなすことが可能です。
※尚、当マニュアルは普段お使いのgmailをお知らせいただき、オンライン版でご利用いただく形です。お申込み時にご入力いただいたメールアドレスを利用し共有いたしますので、ご留意ください。
■イオマガジンとは?
https://www.io-maga.com/company/
イオマガジンは、スタンダード市場上場の「城南進学研究社」のグループ会社であり、また「Moodle(ムードル)」の正式パートナーです。日本の大学や病院、企業さまに対し、「Moodle(ムードル)」の構築・運用・カスタムなどをサポートしています。「何度でもチャレンジできるセカイを」をモットーにしながら、人生100年時代の大人の学び(リカレント教育)をサポートしています。
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